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出産後、子宮脱になりました。手術ではどのようなことをするのですか?

今年の4月に出産後、子宮脱になり、先生からは「大丈夫、もし気になるようなら子宮を取ることもできる」と言われました。それからは病院には行っていません。


2カ月経ち、多少良くなってきているかなと思っていたのですが、立位時、歩行時の違和感と、数日前から排尿時に少し痛みが出てきました。手で触ると出てはいないのですが、すぐそこに丸いものがあります。


子宮等を持ち上げる手術を希望しているのですが、まだ生後2カ月の赤ちゃんがいるので、入院の日数とどのように病院を選んだらよいのか、何科に行ったらよいのかを教えてください。(M子・37歳)

まずは骨盤底筋トレーニングでの養生と鍛錬を。手術は子宮を持ち上げる方法でいいでしょう。

出産後、子宮が一時的に脱出する人は少なくありません。ただし、その全部が恒久的な性器脱になってしまうわけではなく、出産後1カ月の健診で子宮が腟内へ持ち上がっていればふつう治療は不要です。


出産後まもなく子宮が脱出してくる場合、体質的な要素があることがほとんどです。生まれつき子宮が後ろ側に倒れていて下りやすい配置になっていることが多いのです。しかし中には、骨盤底の筋肉や線維組織が高度に傷ついていることもあります。


ご相談を読む限り、M子さんは生まれつき子宮が下りやすい配置をとっていたための子宮脱出のようにお見受けします。


とりあえず子宮が腟内へ持ち上がっているようなら、今後の子宮脱出を防ぐために、骨盤底の養生と鍛練に努めましょう。出産から3カ月以上経っており、臥床時間など産褥早期なみの養生は必要ありません。


今後の子宮脱防止策は、①骨盤底筋トレーニングを気長に続ける、②胴回りを締めつける着衣や補整下着の着用を減らす、③便秘傾向ならば、いきまず出せるように生活面や便秘薬で便通管理する、などのことがあります。


この場合に、重いものは持たないようにと指導されることがあるようですが、医学的にそのような制限が有用かどうかは証拠がありません。鍛えないこと甘やかすことによる骨盤底筋の弱体化を指摘する意見もあります。私は、活動的な年齢層の人に日常生活で不可欠な身体活動を控えさせる指導はしないことにしています。


養生訓を守っても次第に子宮が下垂・脱出して来るときには、医学的な対応が必要になります。これには、ペッサリーによる保存管理と手術があります。


手術で治療する場合、家事育児を棚上げにして1週間ほど入院、療養期間が1カ月ほどできます。そこで、ペッサリーでとりあえず快適に子宮脱を整復できるようであれば、出産後の子宮脱の場合はペッサリーの自己着脱(朝はめて夜はずす)を活用して子どもが就学年齢になる時期くらいまで手術を延ばすのが一般的です。


ペッサリーによる管理がうまくいかない場合は、手術治療に踏み切ります。これには、お身内の協力や行政の手助けが必要になります。


術式についてですが、いまでは、40歳前後の出産後の子宮脱の手術には子宮を温存する手術を用いるのがあたりまえです。出産した施設で子宮摘除の話が出たようですが、本人が子宮を温存したがることも、温存する手術をしてくれる施設を探すことも全く問題ありません。


監修:社会福祉法人三井記念病院 産婦人科医長 中田真木先生