妊娠中のおねしょ、産後の尿意の喪失、尿もれのため夫との関係もギクシャクして…。
妊娠9カ月の夜中に「破水!」と思い、病院へ電話しました。
しかし「おねしょです。妊婦にはよくあること」と言われ、安心しましたが、恥ずかしくて、ひやひやしながら毎日を送っていました。
私は身長150cm、妊娠前は42kgと小柄ですが、子どもは3500g以上で生まれました。
出産直後、看護師さんに「そろそろトイレ行ってね」と言われましたが、全く尿意がなく、疲れた体を起こしてもらい、両側を看護師さんに支えられ(力が入らず立てなかったので)トイレに行きました。ものすごい量の尿が出て驚きました。しかし、尿意がなくショックでした。
入院中おもらしをしてしまい、看護師さんに3時間おきにトイレ行くよう言われました。「これもよくあること。1カ月もすれば治る」と励まされました。そして1週間、全く尿意がなく退院。
腰の激痛に2カ月、子どもが泣いても、すぐには駆けつけることもできず、現在も腰痛はあります。尿意は3カ月目になり、やっと時間を気にせず自分の気ままにトイレに行けるようになりました。尿意が戻ったのはうれしかったのですが、尿もれが気になり始めたのです。
出産から現在まで、子どもを抱き上げたり、一緒にトランポリンに乗って遊んだり、せき・くしゃみのたびに尿もれがあります。
ある日、旦那が私の気をひこうとくすぐってきました。しかし、そのたび尿もれしてしまい、つい強い語気で「やめて!」と言ってしまったのです。夫は驚き、その日から避けるようになってしまいました。
たぶん私が旦那のことを嫌いになったと勘違いをしていると思い、最近勇気を出してカミングアウトしました。それからもなんとなくギクシャクして、毎日悲しくてたまりません。
35歳と出産には高齢になりましたが、2人目の出産もしたいです。しかし、尿もれという現状のまま妊娠しても大丈夫でしょうか? また、夫婦関係が冷え切ったままにしたくありません。(オムスビ・35歳)
腹圧性尿失禁は夫婦の関係にも影響するもの。放っておいたらイエローカードです。
問題を整理しましょう。まず、病院で詳しい診断を受けない限り、この問題は解決できません。ご主人に尿もれの話をしたのは、受診や治療のために、まず一番に必要になるステップです。話せてよかったですね。
腹圧性尿失禁は、出産したことのある女性にはよくある病気です。30歳代の患者さんもたくさんいます。
確かに、この病気は夫婦の間柄を壊すもの、女性を心理ストレスにさらすものであります。
まず、性生活に適しない身体の状況があり、そして、男の人の歩く速さに合わせてついて行くと尿もれするため、夫と連れ立って行動するのがおっくうになります。
パートナーとの間柄は人それぞれ、千差万別ですが、腹圧性尿失禁のために壊れたカップルは少なくはないのでは…。診療していての実感です。
腹圧性尿失禁ならば手術で治ります。入院・手術には健康保険が使えます。手術を受けてからも妊娠出産できますが、出産はふつうの分娩でなく帝王切開で産むことになります。
ご主人にも相談して、ぜひとも早く治療を受けてください。
監修:社会福祉法人三井記念病院 産婦人科 中田真木先生
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