分娩時の骨盤底のダメージ
妊娠中、おなかの赤ちゃんが大きくなっても下に落ちてこないのは、骨盤底が子宮と胎児の重みを支え、子宮頸部(子宮の出口)がしっかりと閉じているからです。
分娩が近づくと、骨盤底の筋肉、膜、靭帯などはやわらかくなり、産道(子宮から母体の外へ胎児が生まれ出る通路)になる準備をします。いよいよ分娩が始まると、子宮口が開き、陣痛といきみによって胎児が産道の中を通り抜けます。
胎児の頭は直径が10cmほどもあり、この時、骨盤底の筋肉、膜、靭帯などは引っぱられて、大なり小なり損傷を受けます。筋肉、膜、靭帯などは、一部が断裂して分断されたり、内部に小さな傷が多数できて弛んだままになる場合もあります。
骨盤底に負担の大きい出産には、次のようなケースがあります。
- 産道が十分に軟化しないうちに陣痛だけが強くなる場合
→強い力で急激に産道がこじ開けられるため、損傷を招く。 - 鉗子分娩、吸引分娩、おなかを押して赤ちゃんを出す
→自然の進行に比較して、力のかかり方が偏るために損傷しやすい。 - 陣痛が弱すぎて出産が長引く場合
→長時間引き伸ばされている箇所で血行が悪くなり、神経や筋肉にダメージを与える。 - 赤ちゃんが大きすぎる場合
→筋肉、膜、靭帯などが強く伸展され、分娩が長引く傾向がある。
監修:社会福祉法人三井記念病院 産婦人科 中田真木先生
- ※尿もれを引き起こす原因の特定は本人には難しい場合がありますので、担当医にご相談ください。
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