出産後2度おねしょをしました。骨盤底筋トレーニングは続けたほうがいいですか?
今年の夏に出産しました。難産でした。産後2カ月過ぎた頃、たまたま夜に水分をたくさんとってしまった日の朝方に、トイレに行く夢を見ておねしょしてしまいました。
それから少し骨盤底筋を鍛えるトレーニングしましたが(産後3カ月)、また水分をとりすぎた日にトイレの夢と同時にしてしまいました。おねしょ以外に尿もれは今のところありません。
トレーニングの仕方が間違っているのでしょうか? そしてずっとやり続けたほうがいいのでしょうか? 病院には行ったほうがいいのでしょうか?(フラワー・31歳)
出産だけではおねしょするようになりません。おそらく他の原因がからんでいます。
おねしょ(夜尿症)は小児科では珍しくない病気です。おねしょを治療する際には、夜間の利尿亢進(たくさん尿がつくられる)と尿意による睡眠からの覚醒が思わしくないという2つの課題があります。
おねしょをする子どもさんでは、利尿と覚醒以外に、膀胱と尿道を支配する神経系が十分に安定していないという問題があるのですが、この最後の条件については、膀胱、尿道や神経系が大人になるのを待つのが基本的な路線です。
大人になっても、ひどく疲れたり夜になって水分を摂りすぎたりするとおねしょしてしまう人がいます。おねしょの経歴がない場合も、入院や手術など強いストレスが加わる場合などは、おねしょのリスクは増大しています。おねしょは生来の素因により子ども時代からずっと続いていることもありますが、ある程度年を取ってからおねしょしやすくなったということも聞きます。
フラワーさんのご相談にあるような、トイレで排尿する夢をみて実際に排尿してしまうというエピソードも、珍しくありません。ただ、夢にトイレや排尿が出てくるということは、そのときやはり本人は尿意を感じているのではないかとも考えられます。
ふつう、尿意を感じると夢から現実世界に引き戻され、覚醒してトイレに行きます。夢の中で尿意に反応して排尿することも、考えてみれば著しく不適切な行動ではありません。紙一重ですが本人は困惑してしまいますね。
出産後の身体的条件で夜尿に関係しそうなのは、出産後しばらくは夜間も昼間に劣らず利尿がつくこと、あと、妊娠中から産褥期にかけて心身の疲労がたまっているために、深く寝つくと尿意で目が覚めるところがうまくいかないのかもしれないことです。
夜間の利尿亢進や睡眠の深さは出産から時間が経てば収まるため、おねしょしやすい条件は自然に減っていきます。おねしょの素因が完全になくなるとまでは言いませんが、おそらく出産からしばらくの期間ほどおねしょを繰り返すことはなくなるでしょう。
ということで、今はしばらく、自然の経過を観察することにしてはいかがでしょうか。
監修:社会福祉法人三井記念病院 産婦人科 中田真木先生
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