風邪でせきが続いたとき、もれてしまいました。ひどくならないか心配です。
先日、風邪をひいた時にひどいせきが続けて出て、その瞬間におしっこがもれました。また、くしゃみをした時にも、ちょっともれてしまい、びっくりしています。 風邪が治ったあとは、尿もれはしていません。
風邪の時だけ起こるのか、これからもこんなことが起こるのか、とても心配です。
ふだん、気をつけることはありますか? 子どもは2人産んでいます。(35歳・なお)
おなかに力が入った時にもれる腹圧性尿失禁。軽いうちに骨盤底筋トレーニングを。
せきやくしゃみをしてみるとわかりますが、瞬間的に、おなかに大きな圧がかかります。それが膀胱を圧迫するのです。
それでも通常、尿がもれないのは、骨盤底の筋肉がしっかりしていて、せきやくしゃみの瞬間に膀胱と尿道を支え尿道を締めつけてくれるからです。
年をとると少しずつ骨盤底の筋肉が弱くなり、咳やくしゃみの瞬間に尿道を締めつけるしくみも弱まってしまうため、強い腹圧がかかる瞬間に尿もれしやすくなります。これが「腹圧性尿失禁」です。
せきやくしゃみだけではありません。スポーツする時、ふだんの生活で走ったり階段を降りたり、また重い荷物を持ち上げる時にも、腹圧がかかって尿もれを起こすようになります。
妊娠出産により、女性の骨盤底は弱くなります。数カ月に渡って骨盤底に大きな子宮の重みがかかり膀胱が圧迫され、赤ちゃんが生まれるときには骨盤底や尿道周りの支持組織が引き伸ばされて傷みます。
なおさんの場合、風邪でひどいせきをした時にもれた、ということなので、まだ軽度だと思われます。骨盤底の筋肉を鍛える「骨盤底筋トレーニング」を毎日することで、多くの場合に症状の改善が期待できます。3カ月ほど続けてみてください。
また、いきんで腹圧をかけて出すなどの不自然な排尿習慣、肥満なども腹圧性尿失禁を悪化させるので、避けるよう心がけましょう。
効果があまりなかった、という時は専門医に相談してください。医学的には多くの治療法があります。
監修:社会福祉法人三井記念病院 産婦人科 中田真木先生
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