妊娠週数とおしっこのトラブルの特徴
妊娠するとホルモンの影響で膀胱の筋肉はゆるみます。膀胱の筋肉がゆるんで収縮は起こりにくく、膀胱の容量が大きくなります。
そのため妊娠16週前後では、多くの妊婦さんが「おしっこが遠くなり、1回のおしっこの量が多くなった」と感じるようです。
ところが、妊娠28週から32週過ぎになると再び排尿間隔が短くなり、がまんする力が弱くなったと感じます。尿意を感じて急いでトイレに行くという、せわしない思いをすることが多くなります。これは妊娠週数が進むにつれ、大きくなった子宮が膀胱を圧迫するためです。
出産が近づく妊娠末期には、より大きくなった子宮で、膀胱がさらに圧迫されます。胎児や羊水、胎盤や子宮の重みは5kgを超え、骨盤底を支持する線維組織や骨盤底の筋肉には、常にこの重量負荷がかかることになります。
一方、分娩に備えて、骨盤底はやわらかくなる傾向にあり、陣痛が起こる直前には骨盤底全体が少し下にたわんでいます。分娩のために位置が変形した膀胱や尿道、そしてたわんで下にさがった骨盤底と、尿もれしやすい条件が重なります。出産が近づくと、約半数の妊婦さんが尿もれを経験します。
監修:社会福祉法人三井記念病院 産婦人科 中田真木先生
- ※尿もれを引き起こす原因の特定は本人には難しい場合がありますので、担当医にご相談ください。
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