急におしっこがしたくなってがまんできず、もれてしまいます。
2-3カ月前から、突然、強い尿意を感じて、あわててトイレに飛び込むことが多くなりました。ほとんどはギリギリセーフで間に合いますが、何度か下着を下ろす途中でもらしてしまったことがあります。
「またもれたらどうしよう?」と心配で、最近はずっと生理用ナプキンをあてるようになりました。
今は、いつもおしっこのことが頭からはなれず、トイレのことが気になって気になってしかたありません。外出先でも、「もしこの先にトイレがなかったら?」と不安になり、そうなるとますますおしっこがしたくなります。
トイレのことを気にしないですむ生活に戻りたいです。(31歳・K.K)
切迫性尿失禁のようです。冷え対策とトイレ間隔をのばすトレーニングで駄目なら過活動膀胱の薬を。
尿意を感じると、今すぐおしっこがしたくなり、トイレに向かうけれど間に合わず、途中でもれてしまう――。こうしたタイプの尿もれを「切迫性尿失禁」といいます。
急激な尿意は、布団からトイレに立ち上がるなど姿勢を変えたとき、また水仕事やお風呂などで水に触れたりしたときにも、起こります。冷えが尿意を刺激することもあり、寒くなる秋冬に悪化しがちです。
排尿は通常、脳からの指令でコントロールされています。ところがなんらかの理由で抑制が効かくなくなり、勝手に膀胱が収縮してしまう。それが突然の尿意、がまんできずにもれる原因です。膀胱が小さく過敏になっている、ともいえます。膀胱の活動が度を過ぎてしまうということで、近年は「過活動膀胱」という病名で治療されるようになりました。
過活動膀胱には治療薬があります。膀胱の収縮を抑え、大きさを広げる薬(抗コリン薬)です。抗コリン薬は効果がよい一方で口内乾燥と便秘の副作用が問題になることがあり、こういった副作用の少ないβ3(ベータスリー)作動薬と使い分けるようになっています。
セルフケアとしては、体を冷やさないこと。また、おしっこを少しがまんすることで、膀胱を徐々に大きくしていく「膀胱トレーニング」があります。ただし、これを1カ月以上続けても症状がよくならないというときは、専門医への受診をおすすめします。
膀胱ガンや結石、間質性膀胱炎といった病気で紛らわしい症状が起こることもありますから、一度受診しておくと安心だと思います。
最後に、K.Kさんは生理用ナプキンを使っているとのことですが、尿もれには尿もれ専用のパッドがあります。このほうが尿をしっかり吸収してくれるので安心ですよ。
監修:名古屋鉄道健康保険組合名鉄病院 女性泌尿器科付部長 加藤久美子先生
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