尿もれと思い込んでいたのは、おりもののよう。どんな病気が考えられますか?
半年前くらいに急に生理が来たような感覚があり、見ると生理ではなかったので尿もれだと思い込んでいました。量は少なくおりものシートで済むくらいでしたが、2週間前に急に量が増えました。
あわてていろいろ調べてみたところ、これは尿もれではないように思いはじめました。くしゃみやジャンプではもれないからです。
もともと胃下垂なのですが、内臓下垂からくるだらだらした尿もれといったようなものはありますか?
おりものだとすればかなり水っぽいものですが、どのような病気が考えられるでしょうか? 現在海外に住んでいるので受診が少しおっくうです。(ぽち・39歳)
腟炎や子宮・卵管の病気で増えることも。生理周期をまたぎ異常なおりものが続くときは受診を。
特に神経疾患のない30歳代の女性。尿もれが新たに起こるとしたら、過活動膀胱と腹圧性尿失禁のどちらかしかありません。
過活動膀胱には発症初期から明らかな切迫感があり、腹圧性尿失禁なら、エクササイズやくしゃみでもれるという特徴ですから、ぽちさんはどちらにもあてはまらないのです。ということは、この液体は尿もれではなく腟からの流出とお見受けします。
おりものは、内性器の感染症が原因のことがあります。感染症といっても、性病や性感染症はおりものよりも疼痛や発熱が主体となる病気。おりものが唯一の症状なら、この方向のトラブルではありません。
おりものだけ問題になっているとき、原因の感染症はたいがい、カンジダ腟炎か細菌性腟症です。
カンジダ腟炎は、腟内にカンジダという名前の真菌(カビ)が増殖して炎症を伴った状態。 過半数に痒みを伴いますが、なかには痒みが現われずひたすら水っぽいおりものの出る人もあります。
細菌性腟症とは、皮膚常在菌であるガードネレラ菌が腟内で増殖し、おりものや生臭い臭気のみられる状態。妊婦では早産の原因になるというので注目されています。
その他、子宮や卵管の病気でおりものが増えることがあります。原因疾患には、腟部びらん(とくに、巨大びらん)、子宮筋腫(粘膜下筋腫)、頸ガン、体ガン、卵管ガンなどが挙げられます。これらの病気にかかると必ずおりものが見られるわけではなく、おりもの増加は患者のごく一部しか自覚しません。
生理周期をまたいで異常なおりものが続くとき、子宮や卵巣のゆゆしい病気でないとも言いきれません。念のために産婦人科で内性器の評価を受けることをすすめます。
社会福祉法人三井記念病院 産婦人科 中田真木先生
今すぐできる尿もれ対策には
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