膀胱子宮内膜症と診断されました。1回の尿量が少なく、薬が効いているか不安です。

5年ほど前から、特に生理が近くなると、下着をおろす間もなくもらしてしまい、ひどい時にはほとんど全部出てしまうまで、もれることがあります。生理用ナプキンで間に合わせていますが、やっぱり恥ずかしいです。

2年ほど前に膀胱子宮内膜症との診断で、婦人科とかけもちでスプレキュアの治療をしました。内膜症は落ち着き、バップフォーを処方されています。去年の6月には子宮腺筋症の治療で子宮が多少小さくなりましたが、まだ膀胱が大きくなれません。

もれの方は、呼吸を止めたり、しきりに足を動かして気持ちをそらすなどして改善しています。それでも生理中はナプキンにしてしまう時が、まだあります。

日中は7～10回ほど、ひどい時は10分おきにトイレ通いです。夜は0～3回、起きます。1回の量は120ml程度。10分おきの時もそれより少し多い程度で、朝でも200mlたまっていることはありません。

会社で勤務中はペットボトル（500ml）のお茶を飲む程度です。日中のお茶はやめた方が、夜起きずにすむものでしょうか？

それにバップフォーも効いているのか、少し自信がありません。でも過活動膀胱にバップフォーは効果的なのですよね？この先どうしたらよいでしょうか？（やまんば・31歳）

膀胱尿道の不具合については、産婦人科医に十分な訴えを。膀胱子宮内膜症は、手術による治療の幅が広がっています。

夜間も含め250ml以上尿をためられない場合は、尿をためる機能が低下しています。膀胱容量は、排尿記録や、起床後初回の排尿量でチェックします。まずは、排尿記録や起床後初回の排尿量を計ってみることをおすすめします。

子宮内膜症は、子宮以外の場所に子宮内膜と同じ組織が現われる病気です。冒される部位は、たいていの場合に子宮の外側、骨盤内の腹膜、卵管や卵巣などです。月経のたびに内膜組織は出血や炎症を伴い、重症になると疼痛が持続するようになります。

やまんばさんの「膀胱子宮内膜症」は、膀胱に子宮内膜と同じ組織が現われた病態です。以前は、膀胱の内側の粘膜面に内膜が顔を出したものだけを膀胱子宮内膜症と診断し、膀胱子宮内膜症は珍しい「所性子宮内膜症」に分類されていましたが、今では、粘膜面だけでなく平滑筋への内膜の侵入も膀胱の不具合を起こすことから、腹腔鏡でみて膀胱に子宮内膜が食い込んでいれば膀胱子宮内膜症に含めるようになりました。これにより膀胱子宮内膜症は、けっして珍しくない病態とみられています。膀胱の他、尿管や腸管などに子宮内膜症ができることもあります。

膀胱子宮内膜症の治療に、投薬による管理の他、腹腔鏡手術による切除や焼灼が行われるようになったのも、ここ数年の変化です。子宮内膜症へのホルモン治療や抗コリン薬による管理の効果が不十分なときには、手術による切除や処置ということも視野に入ってくると思われます。

監修：社会福祉法人三井記念病院産婦人科中田真木先生