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  2. オトナ女性の気になる尿もれ
  3. 【医師監修】 トイレに間に合わない|尿もれ相談

子どもの頃からの尿もれが改善されず毎日ナプキンを当てています。

幼稚園の頃からおもらしがあります。思春期になっても大人になっても、まったく改善せず、今に至ります。20歳代後半まで「失禁するのは自分の我慢が足りないからだ」と、いつも自分を責めていましたが、あまりの尿意切迫感に「これは病気かもしれない」と思い、泌尿器科へ行きました。


「切迫性尿失禁」と診断されましたが、男性医師で男性患者も多く、恥ずかしくて1回きりで通院をやめてしまいました。医師からは頻尿の薬と「骨盤底筋トレーニングでほとんどの人が治る」ということで、パンフレットをもらったので、毎日のように体操をしました。しかし、まったくといっていいほど改善されず、もう5年経ちます。


毎日何回もパッドを当てて費用もかかるし、つくづく尿失禁に疲れ果てて、ちゃんと治療したいと思います。症状は以下です。

ちなみに、私は双子で未熟児で産まれました。弟も中学3年生までおねしょをしていました。昼間の失禁はなかったようです。

尿失禁が不安で友だちに会うのも苦痛です。会社での飲み会でも何回も尿もれが危険な場面があり、何かと理由をつけて断っています。治療が可能でしょうか?(みっく・34歳)

過活動膀胱は、薬とパッド、治療とケアの両輪でうまく付き合いましょう。ボトックス膀胱壁注射も使えるようになりました。

みっくさんの症状は「過活動膀胱」といってよいでしょう。突然、脂汗が出るほど我慢できない尿意が襲う(尿意切迫感)、毎回トイレまで間に合わない(切迫性尿失禁)、排尿間隔が近く、時には1時間もたない(頻尿)と症状がそろっています。


子どもの「おもらし」「おねしょ」にも過活動膀胱は関係しています。小児期は膀胱の排尿反射のブレーキが未熟と考えられていますが、こうした問題が大人になっても続く方があります。原因疾患がないか調べることも必要です(脊髄係留症候群など)。


過活動膀胱は我慢ができない病気です。「失禁するのは自分の我慢が足りないからだ」とご自分を責めないでください。


また、全国8000人の泌尿器科医のうち女性は約7%で年々増加しています。また排尿診療に熱意を持って取り組んでいる男性医師も多くいます。あまり女性医師にこだわると門戸を狭めてしまうことになるので、ぜひ気にせず受診されては、と思います。


骨盤底筋トレーニングも大切ですが、過活動膀胱の重症度からいって、薬やパッドでいかに生活をしやすくするかだと思います。薬もすばらしく効くこともあれば、なかなかむずかしい場合もありますが、医師に薬の効き具合を伝えながら治療を続けてください。薬の効きにくい難治性過活動膀胱に、ボトックス膀胱壁注射などの新しい治療が保険適用になったのも朗報です。


監修:名古屋鉄道健康保険組合名鉄病院 女性泌尿器科付部長 加藤久美子先生