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  3. 子宮脱・膀胱瘤の治療|尿もれ相談

子宮が下がっているらしいのですが、手術が必要なのでしょうか?

パートで洋品の販売をしています。半年くらい前から、立っているとトイレへ行きたくなり、行ってもあまり尿が出ないので不自由しています。


2カ月ほど前に婦人科がん検診を受けたところ「子宮が下がっている」と言われ、産婦人科へ紹介されました。産婦人科では子宮をとって手術する必要があるとのことでした。


迷って泌尿器科へかかりましたら、今度は「子宮は下がっていません。膀胱が下がっています」とのことでした。こちらでは手術は勧めないとのことで、尿失禁の薬をいただきましたが、この薬は全く効きませんでした。


あまり具合がよくないので何とかしたいのですが、どこが悪いのかよくわかりません。私には手術が必要なのでしょうか。(みか・59歳)

子宮脱・膀胱瘤のようです。対症療法、ペッサリー管理、手術治療があります。

骨盤底が緩んで、腟内へ子宮や膀胱、直腸などが落ち込む病気を「骨盤臓器脱」と呼んでいます。みかさんの場合、産婦人科で子宮が下っている、泌尿器科で膀胱が下っていると言われたようなので、骨盤臓器脱の中の「子宮脱・膀胱瘤」と呼ばれる部類のものと思われます。


産婦人科では、子宮がん検診のときなどに初期で無症状の子宮下垂を見つけることがよくあります。それで、腟鏡を入れたら子宮が下がっていたというとき、思わず「子宮脱!」と言ってしまう訳なのですが…、腟の違和感や膀胱・尿道の不具合を自覚して受診する人の場合、たいていは、腟と膀胱や尿道の接している前腟区画もたるんで変形しているのですね。前腟のたるみや変形が目に入らないのは、腟鏡を入れて子宮だけ見に行くからでしょう。


泌尿器科には、骨盤臓器脱の中でも主として排尿しづらさや頻尿を抱えている人が訪れます。そこで、膀胱を観察するために膀胱造影(膀胱内に造影剤を入れて膀胱の位置や輪郭をみる検査)を行うと、けっこうな確率で膀胱や尿道が変形して下がっています。それで思わず「膀胱瘤!」と言ってしまう訳なのですが… ちょっと待ってください、膀胱造影では、下がった子宮はX線撮影に写らないのです。


骨盤臓器脱を手術で治療している診療科では、何と何が下がっているのかがもれなく把握できていなければ、安定した形に治すことができません。このため、骨盤底再建専門医たちは、通常、骨盤の中の臓器のずれや変形を見るのに、外陰部から超音波画像検査を行います。


子宮脱・膀胱瘤の手当には、対症療法、ペッサリーによる保存管理、それに手術による根治的治療があります。


対症療法とは、トイレで排尿しづらい場合は脱出外翻した部分を手で押し込みながら排尿する、はみ出した部分がこすれるときには保護用の軟膏をつける、などの手当を指します。


ペッサリーとは腟内に装着して子宮を持ち上げるためのプラスチックの装具で、リング型、ドーナッツ型、等々のものがあります。素材は、シリコン、ナイロン、ポリ塩化ビニルなどでできています。


ペッサリーによる管理は、始めるのが簡便なのが長所ですが、はめたままにしておく「連続装着方式」では頻回の通院が必要になります。連続装着するのでなく、自分で必要なときだけはめる「自己着脱方式」は、安全で通院回数も減らせる優れたやり方ですが、残念ながら万人向けとは言えません。


ペッサリーによって救われたという人も多い反面、しばらく快適に使った後に出血や感染などと戦いながらペッサリー管理と戦い、最後にやむを得ず手術を受ける人も少なくありません。これが現実です。


手術による骨盤臓器脱の手術は、専門性の高い施設(産婦人科、泌尿器科)を探さなければならず、しばらく仕事や家事を棚上げにして入院・手術、退院後の療養期間をしのがなければなりません。後戻りできず大がかりになるのが、欠点です。


一方、手術はいかにも治療費がたくさんかかりそうに思いますが必ずしもそうではありません。順調に進んだ場合、5年くらいのスパンでみると手術はペッサリー管理よりも安上がりです。


ペッサリーを使い始めてやれやれと思ったら、長期的にどのように骨盤臓器脱とつきあって行こうかじっくり考えましょう。子宮脱・膀胱瘤は慢性疾患で多くの場合進行は緩やかですから時間はあります。まずは、情報収集です!


監修:社会福祉法人三井記念病院 産婦人科医長 中田真木先生