自然に排尿が終わっても残尿感があり、10~30分後に再びトイレに行きたくなります。
5年以上前から、自然に排尿が終わっても残尿感があり、力めば出すことができることもありますが、1回の排尿で出切らないことがひんぱんにあります。残尿「感」ではなく、実際に残尿があるのに出し切ることができていないという感じです。
とくに排便時と生理前に頻尿になった時に、この感じが強く、排尿感があるのに出し切ることができず身体に尿が残ったままで、トイレを出て10~30分後に排尿感を再び感じ、トイレに行ってやっと出せるという感じです。温水便座などで肛門付近を刺激すると出せることもあります。
症状が出始めた頃、泌尿器科で診察してもらいましたが、とくに異常がないという判断でした。通院した方がいいのか、トレーニング等で軽減できるのかアドバイスをいただければ幸いです。(匿名希望・32歳)
残尿と残尿感は異なります。泌尿器科で調べて問題なければ大丈夫。
残尿と残尿感は異なります。
排尿後に膀胱に尿がいっぱい残っていても、全く自覚がない方もあれば、残尿がないのに、残った感じがどうしても気になる方もあります。排尿した直後、おなかにエコー(超音波)をあてて残尿量を測定すれば、この2つは簡単に区別できます。
症状が出始めた頃、泌尿器科にかかられたとのことですが、残尿測定の結果はどうだったでしょうか。はっきりしなければ、一度チェックするとよいでしょう。
残尿が実際にたくさんあるとしたら、この年代の女性では珍しいことで、神経疾患などが原因になっていないか調べる必要があります。
しかし、排便時や生理前に、頻尿に伴って残尿感が生じるという文面からは、膀胱が少し敏感で、まだ尿がそれほどたまっていないのに尿意が出て、トイレに行っても出しにくい状況(女性によくある)をより疑います。
膀胱は筋肉の袋なので、少ししか尿がたまっていない時も、逆に我慢し過ぎてパンパンに過伸展してしまった時も、うまく収縮しにくいのです。早めトイレで絞り出すように排尿する習慣だと、すっきり感が得られず、またトイレに行く悪循環になりがちです。
残尿測定など泌尿器科でのチェックが問題ない場合は、膀胱トレーニングでちょうどいい加減に尿がたまってからトイレに行くよう心がけましょう。
監修:名古屋鉄道健康保険組合名鉄病院 女性泌尿器科付部長 加藤久美子先生
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