膀胱炎と診断され治療していますが、どうしても残尿感が消えないのです。
頻尿で泌尿器科を受診しました。膀胱炎とのことで抗生物質を処方され、おかげで細菌はいなくなったそうなのですが、残尿感がどうしても消えませんでした。そこで、さまざまな薬を試したのですが、どれも効果はありません。
超音波で膀胱の状態も調べたのですが、異常はありませんでした。ちなみにこれまで処方された薬は、塩酸プロピベリン錠10mg、クラリスロマイシン錠200mg、ハイペン錠200mg、ガチフロ錠100mg、ファロム錠200mg、トフラニール錠10mgです。現在は、エチセダン錠0.5mgを朝・夕2回飲んでいますが、今のところあまり状況は変わっていません。
尿の量は、ある程度の量でスムーズに出ることもあるのですが、少なくて出にくい時もあります。このまま治らないのではと思うと、とても不安です。どうすればいいのでしょうか。(ぐりむ・34歳)
女性には珍しくない急性細菌性膀胱炎。治った後も違和感が続くことが。
急性細菌性膀胱炎は、女性なら1度や2度経験したことのない人のほうが少ないくらい一般的な疾患です。男性の尿道が膀胱の出口からおちんちんの先まで20cmくらいあるのに対して、女性の尿道は4cmくらいしかありません。ですから、大腸菌などの細菌が外から入りやすいのです。
ふつうは抗菌薬を1週間も内服すれば治るのですが、中には尿はきれいになり細菌も白血球も出なくなったのに、症状だけ続いてしまうことがあります。内服された薬は、抗菌薬、鎮痛薬、過活動膀胱を治療する抗コリン薬、抗うつ薬、抗不安薬で、後の2つは、細菌性膀胱炎の後、膀胱に意識が集中し、痛みに敏感になった側面を考えて処方することがあります。
頻尿、残尿感、排尿困難感が気になるということですが、超音波で本当の残尿や他の疾患が否定されているなら、排尿日誌をつけて、排尿のパターンを見直してみてください。
「排尿を我慢してはいけない」と思って、過剰な早めトイレになっていませんか。少ししかたまっていないのに、力んで絞り出すような形だと、勢いも悪く、残尿感につながることがあります。「ほどよくためて、すっきり排尿」を目指しましょう。十分な休養と腰から下の保温を心がけること。漢方薬などもよいことがあります。
監修:名古屋鉄道健康保険組合名鉄病院 女性泌尿器科付部長 加藤久美子先生
今すぐできる尿もれ対策には
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