小4の娘のおもらしが続いています。大人と同じ尿もれと考えていいのでしょうか?
小学4年生の次女についての相談です。半年くらい前に1カ月ほど、今回は2カ月尿もれが続いています。
子どものことなので、臭くなってから私が気づくまで本人は気づいていません。初めはおもらしといえるほどぐっしょりと濡らしていましたが、ここ2週間ほどは下着のまたあての範囲の濡れです(ズボンまでしみています)。
以前からトイレに行く時は、一度トイレの前で座り込んでしまい、少し尿意が治まるまで待ってからでないと歩いてトイレに入れないようでした。てっきり、そういう時にもらしているのだと思っていたのですが、本人はいつもらしたのか分からないとのことでした。トイレに休み時間のたびに行かせても、もらして帰ってきます。
今日は目の前でもらしたので状況が分かったのですが、下のものを拾うのにしゃがんだ瞬間に出たそうです(そんなに大量ではありません)。その後すぐトイレに行かせたのですが、おしっこは出ませんでした。もらす30分ぐらい前にもトイレに行ったばかりでしたし、尿意はなかったそうです。
これは大人と同じような理由の「尿もれ」なのでしょうか? それとも、私が次女にトイレを気にさせすぎた結果のおもらしなのでしょうか? 特にこのおもらしを怒ってはいないのですが・・・。普通に、休み時間はトイレに行こうねとか、ぬれたらパンツをはき替えようね、ぐらいのことしか言っていません。
本人は、学校の休み時間は本を読んでいますが、週末はサッカークラブに入って体を動かしています。サッカーをやっているときはもらさないと言っていました。
私自身、高校生まで夜尿に悩んでいました。昼間は大丈夫でしたが、緊張したときなど、外でもらしたことも中学生の時にありました。次女は、オムツが取れて以来、おねしょをしたことはほとんどありません。自分のことに重ねて本当に悩んでいます。(ちら)
膀胱のコントロールが未熟なための過活動膀胱は年齢とともによくなることがほとんどです。
子どもの昼間の尿もれ(昼間遺尿)の大半は、膀胱の不随意収縮を背景とする「過活動膀胱」の現われと考えてよいようです。
その診断の決め手のひとつが我慢姿勢(保持姿勢)(*)で、しゃがんで足の踵で膀胱の出口を押さえる、足を強く組み合わせる、男の子だとペニスをつまむといったことで、膀胱の収縮の波が静まるまでがまんしようと無意識にとる姿勢なのです。
子どもの過活動膀胱は、膀胱の尿をためるコントロールが未熟なためで、年齢とともによくなることがほとんどです。
ご家族にも小児期、昼間遺尿や夜尿症があったとしばしばうかがいますが、「自分もよくなったから、子どももそのうちよくなるでしょう」とでーんと構える方と、「あのつらさを思春期まで引きずったら」とナーバスになってしまう方に分かれるようです。
一時的なことで様子をみてよいと思うのですが、泌尿器科にかかって大きな問題のないことを確認し、悩みを聞いてもらうだけでも気持ちが軽くなるかもしれません。抗コリン薬などを試すのも手です。間違っても、ご自分の遺伝やトイレットトレーニングの仕方に原因があったのではなどと自責感を持たないでください。
監修:名古屋鉄道健康保険組合名鉄病院 女性泌尿器科付部長 加藤久美子先生
(*)Kondo A, Kato K , et al. Holding postures characteristic of unstable bladder. J Urol. 1985; 134:702-4.