精神科を受診したら「神経性頻尿」と言われました。
去年、電車で尿意をもよおし、すぐ降りればよかったのに極限まで我慢をしてしまって以来、「またあの恐怖がよみがえるのでは、もらすのでは」というようにとらわれるようになってしまいました。
精神科へ2、3カ所行ったのですが、それぞれにパニック障害や、社会恐怖、神経性頻尿と言われました。
もらしたことはないのですが、もらすのではないかと頻尿になってしまっています。大人用のオムツがないと外出できなくなってしまい、またオムツをしていても30分に1回ほどはトイレに行ってしまいます。
今は、バップフォーとリーゼというお薬を精神科のお医者様から出されています。でも根本的な解決には至っていなくて、映画館、試験、混んだ場所などの時間的、空間的に拘束を受けトイレに長時間行けない状況は避けてしまいます。
何かほかによい解決方法がないでしょうか? トイレのことを心配しないで遊びに行きたい! いつオムツがとれるようになるのでしょうか?(ナミコ・20歳)
尿意を意識する心の癖にとらわれています。気持ちの切り替え方を見つけて。
心因性頻尿の方の多くは、トイレへ行きにくい状況(通勤電車や試験など)で、行きたくなったら困ると思う程に尿意を意識する心の癖にとらわれています。職場や受験のストレス、人間関係の悩みが背景になります。
本来は精神科の担当だと思うのですが、普通の人がちょっとしたきっかけで落ち込む心因性頻尿には、あまり取り組んでいただけないことも多いようです。泌尿器科医が間質性膀胱炎などの病気を除外診断した上で、悩みつつ対応しているのが実情です。
若い年代でも尿失禁の頻度は結構あるのです。トイレに行った次の瞬間にはまた新しくできた尿が腎臓から膀胱に流れてくるのですから、膀胱に意識を集中したら何らかの尿意を感じるのは自然なことです。
膀胱の収縮をおさえるバップフォーなどの抗コリン薬や精神安定剤、抗うつ薬の使用も悪くありませんが、膀胱に意識が行きそうになった時の気持ちの切り替え方法(どうしようとパニックしないで、深呼吸、リラックス)を見つけ、膀胱トレーニングしていくことが大事だと思います。
監修:名古屋鉄道健康保険組合名鉄病院 女性泌尿器科付部長 加藤久美子先生