女性に多い腹圧性尿失禁と切迫性尿失禁
せきやくしゃみをした時、階段を駆け降りた時など、尿意がないのに少量の尿がもれてしまうことがあります。
このようにおなかに力を入れた時に起こる尿もれを「腹圧性尿失禁」といいます。
主として出産などによる骨盤底のゆるみが原因で、出産や加齢によって尿道や膀胱の位置が変形したり、締まりが悪くなって起こると考えられています。高齢者を除けば、女性で最もよくみられる尿もれのタイプです。
女性の尿もれタイプとして、もうひとつ代表的で、特に年齢とともに重要性を増すのが「切迫性尿失禁」です。
尿意を感じて、急いでトイレに向かっても、間に合わずにもれてしまうケースがこれに当たります。
この他、少数ですが、尿排出障害によって起こる「溢流(いつりゅう)性尿失禁」や、脊髄の疾患が原因で起こる「反射性尿失禁」もあります。
2つ以上のタイプが重なっていることもあります。
監修:名古屋鉄道健康保険組合名鉄病院 女性泌尿器科付部長 加藤久美子先生
- ※尿もれを引き起こす原因の特定は本人には難しい場合がありますので、担当医にご相談ください。