Japan

ご購入は以下よりお選びください

お近くの取扱店を地図で探す

オンラインで購入する

この商品のオンライン購入は以下からどうぞ

(当サイトから移動します)
  1. home
  2. 女性の尿もれを知りましょう
  3. 咳やくしゃみをした時の尿もれの原因は?

咳やくしゃみをした時の尿もれの原因は?

#くしゃみで尿もれ #咳で尿もれ

その尿もれはもしかしたら「おりもの」かもしれません。女性の膀胱や子宮の構造、咳やくしゃみをしたときの尿もれの原因を知り、正しい排尿の仕方を学びましょう。

咳やくしゃみをしたときの尿もれの原因は?

主に3つの原因が考えられます。まず1つは膀胱から尿道への移行部(膀胱頸部)の形が漏れやすくなることです。移行部が膀胱の内側に向けて少しせり上がっていれば、尿はもれにくいのですが、逆にジョウゴ(漏斗)のような形になっていると漏れやすくなります。

2つ目は膀胱頸部と尿道が下がっている場合です。これには、尿道のぐらつきが大きくなって少々の腹圧でも膀胱頸部が下へずれる場合が含まれます。

そして、3つ目は神経系の故障のせいで臨機応変に尿道を締めつける機構がうまく働かない場合です。例えば、咳やくしゃみをするときには、本来、意識しなくとも神経の反射が働いて骨盤底筋や尿道括約筋がギュッと尿道を締めつけます。しかし、脳や脊髄の病気や怪我などによって、この仕組みがうまく働かなくなることがあります。

形が悪くなったり尿道が下ったりするのはなぜでしょうか?

これらの問題は、先天的なものではなく排尿時のいきみに問題があります。いきんで排尿することを繰り返していると膀胱頸部や尿道はいきむ力で尿を排出するのに適した状態に変化していくのです。いつもいきんで排尿していると、膀胱頸部が漏斗状に広がったり膀胱頸部と尿道が下へずれやすくなったりします。

出産は尿もれの最大の原因と言われますね。出産直後は、大きな胎児が腟を通って生まれたばかりのため膀胱頸部と尿道はぐらつきが大きくなっています。一方、出産直後には、尿意は鈍く膀胱は収縮力が弱くなっています。このような条件のもと、出産直後の女性は、しばしばいきむ力で排尿しています。

出産から時間がたつと、通常は尿意と膀胱収縮力が回復し、膀胱頸部と尿道のぐらつきは収まっていきます。出産した女性の排尿様式は、この過程を通して「腹圧でいきむ排尿」から「膀胱と尿道の協調作用で出す排尿」に戻っていきます。しかし中には、いきんで出す排尿が習慣になってしまう人があって問題です。

出産後にいきんで排尿するくせがとれないと、いずれは、尿もれ、膀胱瘤、子宮脱などの問題が起こってきます。骨盤底筋トレーニングだけでなく、骨盤底の復古に合わせて膀胱と尿道の協調による排尿様式を取り戻すようにすることが、出産後の排尿リハビリテーションの要です。リラックスした自然な排尿習慣を心がけることが、とても大切なのです。

尿もれでしょうか、おりものでしょうか

おりものと尿の区別はときに難しく、尿が漏れていると思っていたら、子宮や卵管のガンだったという怖い実例があります。尿もれかおりものかわからない液体が出てくる場合、必ず産婦人科に受診しましょう。

また、閉経後の女性では、腟の中にトイレットペーパーのくずや毛髪がからまった汚い塊が見つかることがあります。こんなものがあると、大腸菌などが増殖して腟炎になってしまいます。そして忘れてはならないことは、腟壁に炎症があると、炎症は腟のすぐ前にある尿道にも波及し、頻尿や尿意切迫、尿もれなどを引き起こします。

トイレでの排尿と違い、尿がもれるとき女性は股を開いていません。ですから、尿もれのときに尿道の出口から排出された少量の尿は、左右の陰唇に囲い込まれた空間にしみわたり、腟に隙間があると腟内にも入り込んで行きます。日頃からお股を清潔に保ち、少量の尿がもれたとしてもすばやく吸収されるようにケアしましょう。

まとめ

咳やくしゃみをしたときの尿もれは、いきんで出す排尿習慣によって起きているかもしれません。また、尿もれと思っていたら実は別の病気が隠れている可能性もあります。女性のデリケートゾーンの衛生環境をもう一度見つめ直してみましょう。

中田真木先生(社会福祉法人三井記念病院 産婦人科)

腟内の衛生環境を保つためにもしっかり吸収するパッドをこまめに交換し、使ってみるのもよいかもしれません